チョコレート嚢胞・卵管水腫の腹腔鏡下手術記録

チョコレート嚢胞と卵管水腫の腹腔鏡下手術についての明るい記録です。入院の話は8話からです。手術本番は9話です。コメント大歓迎。

チョコレート嚢胞・卵管水腫の腹腔鏡下手術記録4(腹腔鏡下手術を受けることにした理由)

 手術なんて、受けたくて受ける人はいない。

 ましてや、チョコレート嚢胞の手術の場合は、卵巣にメスを入れるわけだから、非常に悩むと思います。

 今回は、私が手術を受けることにした理由を書きます。

 私にとって、腹腔鏡下手術を受けることは、それほど、ネガティブな決断ではありませんでした。

 冷静に一つずつ検討すると、手術を受ける選択がベストとの考えに至ったからです。

 考え方の参考にしてもらえるとありがたいです。

 

第1 腹腔鏡下手術手術のメリットとデメリット(前提)

1 メリット

 腫瘍マーカーの数値が高いので、卵巣ガンの可能性がある。細胞の検査を行うことが出来るので、ガンかどうかが判明する。

 卵巣ガンでなかったとしても、チョコレート嚢胞を放置すると、ガン化する可能性があるので、チョコレート嚢胞をある程度駆逐することでガン予防(再発のリスクはそれなりにありますが。)。

 

2 デメリット

 卵巣にメスを入れるので、卵子に悪影響があるかもしれない(ないかもしれない)。

 

 

第2 私の思考

 私は、子どもが欲しいかどうか、きちんと考えていません。

 なぜなら、仕事の忙しさも相まって、この問題を先送りにしてきたからです。

 つまり、チョコレート嚢胞になっていることを知るまでは、「いつか子どもは出来るかもしれないなぁ」と漠然とした考えしか持ち合わせていませんでした。

 そんな、のんびりとした状態だったのに、突如として、自分は、チョコレート嚢胞という、卵巣の病気である現実を突きつけられたうえ、「不妊の原因だ」と言われても、いっぺんにいろんなことを考えることは無理です。

 まずは、授かるかどうかもよく分からない子どものことよりも、月に1回、卵巣で暴れまくるエイリアン退治の方が優先されると考えました。

 まぁとりあえず、ごちゃごちゃ考えても分からないし、チョコレート嚢胞の問題が解決した後で、子どものことは考えようと決めました。

 ただ、夫婦ですから、私だけの考えで物事を決めるのは危険だとも思いました。

 円満な夫婦関係維持の秘訣はホウレンソウです(報告、連絡、相談)。

 

第3 「いのちだいじに」作戦

 私は、まっすぐな性格なので、単刀直入に夫に言いました。

「チョコレート嚢胞(子宮内膜症)って、不妊の原因となりうるらしい。今後、手術しようがしまいが、子どもは出来ないかもしれない。」と。

 

 テキトーな夫の回答は明快でした。

「別に子どもいなくてもいいんじゃない。今、いなくても問題ないし。」

「それよりも卵巣ガンかもしれないなら、手術して細胞の検査した方がいいよ。」

 

 我々は、意見が合致し、ドラクエ「いのちだいじに」作戦でいくことが決まりました。

 そもそも、夫も私もマイペースな性格で、好きなときに旅行をし、思う存分仕事に打ち込み、自由を謳歌してきました。

 世間様よりも考え方が自由な夫婦なのかもしれません。

  

第4 まとめ

 夫とは沢山話しました。

 会話の中で、手術を受ける理由はまとまっていきました。

 人間、理由さえあれば、進めるものです。以下が、理由のまとめです。

①左側の卵巣がよく分からない状態で不安

②卵巣ガンかどうかを細胞をとってきちんと確定したい

③子どもがいてもいなくても人生楽しく過ごせそう

④このまま放置して、月に1回大暴れするエイリアン抱えたまま生きるのも辛い

⑤チョコレート嚢胞はガン化するリスクもあるらしい

⑥健康第一!子どもの問題は先送り

 という理由が主だと思います。

 手術を受ける、と腹をくくり、入院日程を決めると、ずいぶんと気持ちが楽になりました。

 

 

次回は、「情報収集について」を書きます。

チョコレート嚢胞・卵管水腫の腹腔鏡下手術記録3(大病院のC病院での診察)

第1 前回までのお話

 右側の卵巣が9センチメートル、左側が5センチメートルに腫れていました。チョコレート嚢胞の治療のため、個人病院から、大病院C病院に紹介されました。

 

第2 大病院のC病院での診察

 C病院は、私の住む地方都市においては、最も大きな病院です。複数回、診察を受けました。

 診察時間よりも圧倒的に待ち時間が長いです。平均2時間は待つ。長いときは、3時間。予約しているのに。本当に、医師不足は社会悪。

 そして、C病院の医師は、腕はいいとの評判ですが、言い方がとにかく悪い。最初の診察では、「両方の卵巣が使い物にならないから、全部とる」とか言い出し、「おい、まじか!?突然だな!」と驚きのあまり、( ゚д゚)ポカーンとしました。

 また、医師は、あまりにも沢山の患者を抱えているせいか、言っていることが都度変わります。卵巣全部取ると言っていた診察の次の診察では、「卵巣全部とると、ホルモンバランス崩れるし、寿命が縮むという研究があるから、両方取ることはない」と言い出したり。

 質問しようにも、次の患者が沢山いるので、ゆっくり医師に聞くこともできやしない。

 でも、これが、地方都市の限界。大きな病院に通えるだけ感謝しなければならないんだなぁ。東京とか大都市の病院での受診も正直考えたけれど、手術後の通院や検査を考えると、C病院しか、私には選択肢はありませんでした。

 C病院では、再び、MRIを撮り、腫瘍マーカーの検査をしました。

 MRIの画像によると、右側の卵巣については、ほぼほぼ間違いなく、チョコレート嚢胞であるとの診断でした。左側の卵巣については、よく分からないけれど、卵管水腫ではないだろうか、チョコレート嚢胞もあるだろう、という診断でした。

 B病院で検査した腫瘍マーカーについては、月経中に検査したことが良くなかったようで、月経後の再検査では、数値が下がっていました。

 C病院で処方された「ジエノゲスト」という薬を服用してからは、腫瘍マーカーの数値はさらに下がっていき、正常値になりました。

 また、卵巣の腫れも小さくなりました。

 なお、ジエノゲストについては、手術前から、手術後の現在も服用しています。私にとっては、効きが良いようです。

 幸いにも、目立った副作用はありません。

 

 

次回は、「腹腔鏡下手術を受けることにした理由」を書きます。

チョコレート嚢胞・卵管水腫の腹腔鏡下手術記録2(チョコレート嚢胞発見の経緯(エイリアン出現!))

第1 A病院での診断

 2016年頃に生理痛が重く、貧血の症状もあるので、産婦人科の個人病院「A病院」で検査してもらいました。

 しかし、A病院の医者から、「特に問題ない」、「妊娠しない貴女が悪い」と言われ、なんだかなぁと思って産婦人科に対する苦手意識が植え付けられてしまいました。

 今思うと、他の病院でセカンドオピニオンを聞けば良かったのだと思うのですが、それなりにきつい言葉だったので、足が遠のいてしまいました。。

 

第2 B病院での診断

 2018年秋の月経初日にめまいと腹痛で痙攣を起こし、ベッドから起き上がれなくなりました。それ以前から、生理痛は酷かったのですが、別格の痛みでした。

 トゲトゲのエイリアンでも腹にお住まいになられたのかしら、と薄れゆく意識の中で想像していました。

 たまたま、日曜日で夫が一緒にいたので、夫は、驚いて救急車を呼ぼうとしました。しかし、私の住む地方都市では、救急車が来るのも遅いし、どこに連れて行かれるのか、また、受け入れ先もままならない現実を知っていたので、必死で止めました。

 痛みは、翌日までズキズキと感じ、椅子に座ることもやっと、といった状態でした。

 翌週に仕事の合間を縫って、産婦人科の個人病院「B病院」に行きました。

 B病院では、右側の卵巣が9センチメートル、左側が5センチメートルに腫れていると言われました。そのため、MRIを撮ることになりました。また、ガンの検査のために、腫瘍マーカーの検査もしました。

 MRIの画像や左右の卵巣の腫れの状態なども勘案すると、チョコレート嚢胞だろう、と診断されました。

 B病院の医者は優しく、卵巣の図なども示しながら、「チョコレートといっても、食べられないんだよ」とにこやかに話していただいたので、そんなに大したことないのかなぁと安心していました。

 

 しかし!そもそも、卵巣は親指の先っぽ程度の大きさが正常値なのだから、9センチメートル超えは、かなり大きな腫れだったのである!!

 

 当初は、チョコレート嚢胞を前提に、薬物療法を行うとの方針だったのですが、後ほど判明する、腫瘍マーカーの数値が3桁だったことや、腫れが大きいので、卵巣ガンの可能性を考慮し、大きな病院である、C病院での診察をすることになりました。

 この辺りから、不安は募る。

 あれ?チョコレート嚢胞とか、女子力高い系の病名のくせに、なんだか、大ごとになっていないかい?と考えながら、年越しをしました。

 とにかく、夫に報告し、相談。彼は、根が良い感じにテキトーなので、ずいぶんと助けられました。鈍感力と楽観力は、世知辛い世の中の処世術でもあります。

 

次回は、「大病院のC病院での診察」です。

チョコレート嚢胞・卵管水腫の腹腔鏡下手術記録1(ブログの目的と自己紹介)

第1  本ブログの目的について

 人生には、落とし穴がたくさんあって、普通に生きていても突然落ちるものだから、驚きます。暗闇のなかで、どうしたらいいのか分からず悩むこともあります。

 このブログに興味を持った人は、たぶん、自分自身や家族・友人などに、チョコレート嚢胞(や広く子宮内膜症)を持った人なのだと思います。突然はまった落とし穴に驚き、途方に暮れているのかもしれません。

 私は、このブログを通じて、左右卵巣のチョコレート嚢胞と左卵管水腫という病気に遭遇し、手術を受けた記録を分かりやすく伝えたいと思っています。

 ぱっと見、今、あなたがいる場所が暗闇に見えるかもしれないけれど、前に歩く人の残した道がしっかり残っていますよ。なーんも珍しい病気でもない。初めての入院と手術は、なかなか面白い体験だったので、一緒に笑ってもらえると嬉しいです。

 注意点としては、この記録は、私の個人的な記録であって、万人に共通するものでもないし、私は医療関係者ではないので、医学的な記載は誤っているかもしれません。餅は餅屋なので、担当のお医者様に聞くことがベストです。

 

 

第2  自己紹介

 今まで簡潔に書いてきたのですが、どこの誰かも分からない人のブログは読みにくいかと思い、2019.9.1に加筆しました。

 

1 30代半ば、既婚、子なし、専門職自営業

 

2 その他の来歴 

 出身地は大阪府です。大学進学の際に、東京での一人暮らしを始めました。

 そのため、標準語と大阪弁バイリンガルです。

 大学卒業後は、大学院に進学し、特定分野を学びました。

 大学院修了後は、就職し、日本各地を転々としました。

 沢山の町を見てきた中で、一番住み心地がよく、風光明媚な場所が、現在の居住場所です。

 この町に惚れ、独立開業をして、現在に至ります。

 唯一の難点は、地方都市ゆえに、医療機関が少なく、セカンドオピニオンをとりにくいことです。まぁ、それでも手術は成功し、元気に過ごせているので、問題なしとしています。

 

3 好きなこと

・ 読書は、好きです。最近は時間が取れず、積読になっています。入院のときに、「これ幸い!」と本を20冊持っていこうとして、夫から全力で止められました。自分で持てる重さでもなく、諦めました。諦めて良かったです。そんなに読めはしない。笑

 

・ 好きな作家は、原田マハ村上春樹吉本ばなな宮部みゆき垣根涼介などなど。雑多に何でも読みます。

 特に、村上春樹は、大学時代に、他学部の「村上春樹論」を受講してから、面白い作家だなぁと感じ、何度か読み返しています。

 また、眠れない夜は、吉本ばななの「キッチン」を読んでいます。不思議と安心するのです。

 

・ 冬場は、スノーボードをしに各地に行きます。

 

4 チョコレート嚢胞であることが分かるまでの症状

 とにかく、生理痛がひどかったです。出血も多く、大変でした。

 また、胃が張って食事が摂ること出来ない日が多々ありました。

 健康診断では、胃カメラを飲んで検査をしたのですが、正常との診断だったので、なんでなんだろう?と不思議に思っていました。

 その他に、貧血により、定期的に血液検査と鉄剤を処方してもらっていました。

 

5 Twitterについて

 「ももたーそん@momotarson」として、Twitterやっています。ただ、Twitterは不慣れです。失礼があったらごめんなさい。

 フォローはご自由にどうぞ('ω')ノ

 

こんな私、ももたーそん、ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。 

 

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次回は、「チョコレート嚢胞発見の経緯(エイリアン出現)」について、書きます。